平成25年の猫飼育実態調査によると、約9700頭の猫が日本国内で飼育されています。つまり10世帯中1世帯が猫を飼っている計算になります。そんな猫達の中でも小説に登場するなど日本人にとても身近なのが三毛猫。
今回はそんな三毛猫の性格の特徴やしつけの重要ポイントを紹介します。
三毛猫の紹介
1.原産国
三毛猫の原産国は日本です。
日本の猫といえば三毛猫というくらいおなじみの猫ですが、海外では三毛柄が非常に珍しいため、わざわざ日本に来日して自分の好きな三毛柄を探す愛猫家もいるくらいです。
2.平均体高・平均体重
平均体高は26~27cm、平均体重は3.5~4.5kgくらいで、一般的な猫の大きさとかわりません。
三毛猫(日本猫)の特徴としては、すこし骨格がしっかりしています。
3.日本で飼育されている数・名前のルーツ
日本で飼育されている三毛猫の数は、全体の約4%(約40万匹)です。
三毛猫は正確には猫の種類ではなく、「白 黒 茶色」の三色をバランスよく持つ猫の総称です。
そのため色やガラによっては、縞三毛(しまみけ)、キジ三毛とも呼ばれます。
また単に「三毛」とも呼ばれ、英語では「Calico cat(キャリコ・キャット)」といいます。
4.歴史
日本の猫は、その昔貿易船で大事な書物をネズミなどから守るために中国から輸入したのが始まりといわれていましたが、2016年に弥生時代のカラカミ遺跡から猫の遺骨が発見されたこともあり、古くから日本にいたことが分かっています。
日本猫は、日本在来の猫に中国からやってきた猫、また戦国時代に貿易のあったシャム(タイ)などからやってきた猫達との混血が進み、江戸時代に現在の形になりました。
三毛猫も江戸時代の絵画に登場するようになったことから、やはりその頃にはよく見かける猫になったのでしょう。
5.オスの三毛猫は3万匹に1匹
三毛猫は基本的にメスしか存在しません。
これは三色の毛の色を決める遺伝子が原因です。
詳しく説明すると非常に長くなるのですが、簡単にいえば、遺伝子的にはメスじゃないと三色の毛にならないということです。
ところが、3万匹に1匹程度の割合でオスの三毛猫がみつかります。
遺伝子的にありえないのになぜなのか?
それは染色体異常か、遺伝子乗り換えによるものです。
つまり、オスの三毛猫は突然変異の猫なのです。
この辺りを詳しく知りたい方は、日本獣医学会の三毛猫のオスに関する詳しいページをリンクしておきますので、そちらをご覧ください。
日本獣医学会(http://www.jsvetsci.jp/10_Q&A/v20141020.html)
6.平均寿命
平均寿命は純血種の猫よりも約2年長い14年程。
混合した血種の三毛猫は、純血種の猫よりも健康的で長生きだといわれています。
三毛猫の3つの種類
三毛猫は、毛の色の種類や柄の形の2つで名称や性格も変わってきます。
1.一般的な三毛猫
一般的に三毛猫と呼ばれるのは白、黒、茶色のバランスが取れた柄の猫をいいます。運動神経がよく、プライドが高く、甘えたり、暴れたり、ツンデレな性格です。
2.縞(しま)の三毛猫(縞三毛/しまみけ)
縞三毛は、黒、赤、白色で、黒色の部分に縞の模様があります。
性格は三毛猫よりもおとなしく、穏やかな性格に一見みえますが、怒ると強い猫が多いようです。
3.キジ三毛の三毛猫
キジ三毛も同様、他の猫と色も柄も違います。
性格は気をすごく使うタイプで気を許せる相手が非常に少ないのが特徴です。
このように、3種類の毛の色、その毛の柄の特徴の2つによって性格が変わってきます。
三毛猫の性格の3大特徴
猫の毛の色は猫種に関係なく遺伝子によって決まります。つまり三毛猫と呼ばれる猫は、同じ遺伝子を持つことになり性格が似てくるのです。そんな三毛猫の遺伝子を持つ猫たちの性格の特徴をご紹介します。
1. 人懐っこい
三毛猫はどちらかというと人懐っこく、知らない人が来てもあまり逃げません。
逆に人を恐れず自分から近づいてくる傾向があります。
また、飼い主さんに見せたいものや自慢したいものがあると、お土産(鳥や虫など)を持ち帰ってきたりもします。
2.あきっぽくて気分屋さん
三毛猫は、今日はあまり食べたくないと思うといつものご飯を急に食べなくなってしまいます。
こういうときは、違うものをあげると気分が変わり食べてくれます。
このように気分屋のところがあります。
他にも、普段あまり甘えてきませんが甘え始めると、とことん甘えだします。
ツンデレな性格の持ち主でもあります。
3. 運動能力が高い
三毛猫は動くものへの反応もよく、運動が大好きです。
運動能力も高く木登りなども上手です。
たまにニュースなどで木から降りることができない猫の映像がありますが、大抵三毛猫だったりします。
木登りが上手すぎて、登りすぎてしまうんでしょうね。
三毛猫のオスとメスでの性格の違い
1.メス
三毛猫はほとんどがメスなので、三毛猫の性格で紹介したものがそのままメスの三毛猫の性格です。
2.オス
三毛猫のオス猫は、メス猫に比べて自立心が低く手がかかります。
おもちゃなどで遊んでくれるのもメス猫にみられる傾向で、オス猫はあまり興味持ってくれません。
そういった意味ではメス猫のほうがいわゆる「三毛猫らしい性格」をしているといえるでしょう。
三毛猫を飼うのに向いている人はこの2つ!
1.綺麗好きの人
三毛猫は綺麗好きです。
毎日ブラッシングはもちろん、エサをあげる容器も清潔に保ってあげられる人が向いています。
エサの容器などは、綺麗にしてあげないと食べなくなってしまいます。
綺麗にしてあげることが三毛猫には非常にうれしいことであり、スキンシップもはかれます。
綺麗好きな三毛猫を飼うには、猫はもちろんそのまわりも綺麗にしてあげることが、1つ目のポイントといえるでしょう。
2.初めて猫を飼う人、おとなしい猫が欲しい人
三毛猫は遺伝上、ほぼメス猫です。メス猫はおっとりしている子が多く、子猫の時期を過ぎてしまえば悪戯もそんなに行いません。
もちろん、猫によって性格の違いはありますが、オス猫よりも悪戯をする頻度は低いでしょう。
大人しい猫を飼いたいというのであれば、三毛猫は最適ですよ。
三毛猫をしつける際の2つの重要ポイント
1.トイレ
外で飼っていても部屋の中のどこがトイレなのか教える必要があります。
三毛猫は気分屋です。自分がしたいと思ったときがチャンスです。
トイレに行きたくなると外に向けて鳴きはじめたりします。
その時にトイレ用の砂の上に連れていってあげましょう。
無理に覚えさせようとすると暴れて覚えてくれないので、したいときに連れていって教えてあげるのがポイントです。
2.プライドが高い点
三毛猫はプライドが高いので、あまり上から押さえつけないよう注意しましょう。
賢いので教えたことはすぐに覚えてくれますし、飼い主さんが怒ったときは理解しています。
三毛猫を飼育する場合の3つの注意点
1.運動のポイント
三毛猫は活発な猫で運動神経もいいです。
十分な運動を確保するためにも、おもちゃなどでしっかり遊んであげてください。
また、キャットタワーを用意したり、猫だけで遊べるようなおもちゃも用意しておくこともオススメします。
2.食事のポイント
三毛猫はグルメな猫です。同じ食事だと飽きてしまいます。
2週間に1度など様子を見て缶詰の食事などに変えてあげることがポイントです。
3.睡眠のポイント
猫にとって睡眠は重要です。
人間の約2倍、14時間のたっぷりとした睡眠が必要なのです。
ですから、猫がしっかり睡眠できるような環境を整えて上げる必要があります。寒がりなので21~23度ぐらいのあったかいベランダなどがあると快適に過ごしてくれます。
三毛猫におすすめのキャットフード
三毛猫に限りませんが、猫の健康を願うならキャットフードは高タンパク質のものを与えたいところです。なぜなら猫は「完全肉食」に分類される動物だから。
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三毛猫のペットとしての魅力
三毛猫は穏やかな性格で人懐っこいです。
爪を立てることもほとんどありません。
また、人間も好きですが他の猫にも興味があるようで、一緒にいても喧嘩をしたりせず、自分の餌を他の猫に食べさせたりすることもあり協調性もあります。
初めて猫を飼う方や、多頭飼いの方にもオススメなのが三毛猫だといえるでしょう。
今回のまとめ
三毛猫の性格は、人になつきやすい性格
三毛猫は、非常に気分屋であまり怒ってしつけしてしまうと逆効果になってします
三毛猫は、賢い動物です。食事だったり飼い主さんの声なども聴いています
三毛猫の9割は雌。雌猫の性格が三毛猫だと言われてもいる
日本で、三毛猫は約40万匹飼われている