サバトラと聞いてすぐに思い浮かぶ人はかなりの猫マニア!キジトラは知っててもサバトラを知っている人は少ないと思います。
今回はそんなサバトラについて名前の由来や性格、飼育のコツなどをご紹介します。
サバトラの紹介
まずはサバトラについて、簡単にご紹介します。
1. サバトラとは
サバトラは名前のとおり魚の鯖のような銀色の地毛に黒い縞模様が特徴です。
お腹の被毛が白くなってるサバトラは「サバ白」「サバトラ白」と呼ばれます。
2. サバトラの起源
700年ごろの奈良時代、経典などの重要な書物を食い荒らすネズミを駆除する目的で、中国から輸入された猫がサバトラのルーツといわれています。
そこから派生した猫を被毛の地色と縞模様によって種類分けがされ、茶色の毛色に同じ黒い縞模様がある「キジトラ(キジ猫)」を先祖にもつのがサバトラ(サバ猫)です。
ちなみに、茶色に黒い縞の猫が「キジトラ」で、茶色の縞の猫が「茶トラ」です。
3. サバトラの被毛の色について
サバトラは名前のとおり体全体に鯖のような黒い縞模様が入っているのが特徴で、その独特な毛色を正式名称で「シルバー(ブルー)マッカレル・タビー」といいます。
ちなみに鯖のことを「マッカレル」、縞模様を「タビ―」という意味です。
そして額の模様がアルファベットの「M」のようになっていることが多く、目の縁に入った黒いアイラインが頬にかけて伸びた「クレオパトラライン」があるのも特徴です。
サバトラの種類について
サバトラにも毛色によって種類が別れるようです。
- 全体的に色が濃い灰トラ・・・ブルーマッカレル・タビー
- 全体的に色が薄い銀トラ・・・シルバーマッカレル・タビー
- 両方混ざった灰銀トラ・・・ブルーシルバーマッカレル・タビー
- 白い部分の方がサバ柄よりも少ない・・・サバ白
サバトラの性格の2大特徴
1. 気難しくて警戒心が強い
このタイプのサバトラは、人見知りなところがあり飼い主以外に慣れにくい性格です。
初対面の人間には近づこうとしないので、飼い始めて信頼関係を築くのに時間がかかります。
何ごとに対しても怖がりなところがあり、不意の来客にびっくりして隠れたり、大きな音(雷や外から聞こえるトラックなど)には必要以上に驚き怯えることがあります。
また、このような怖がりな部分をごまかすかのように、強気な姿勢を見せるとこもあるようです。
ですが、少しづつ心を開き信頼関係ができてくると、飼い主の言うことを聞き入れるようになるのがこのタイプに見られます。
このタイプで白い毛が多いほど気の強さが増す、などの説もあるようです。
2. おっとりしてて友好的
このタイプのサバトラは、1のタイプとは正反対で人懐っこくて初対面でも「遊び相手がきた!」とばかりに自ら寄ってきます。
でも、拘束される「抱っこ」などは苦手なタイプが多いのも、このタイプの特徴です。
猫本来の自由奔放なところを理解しておかないと、人懐っこいからといって構いすぎるとストレスを感じてしまうこともあります。
このタイプで近づいてこないときは、そっと見守ってあげましょう。
サバトラの性格が2極化になった理由
サバトラの先祖にあたるキジトラの毛色は茶系のため、自然界に馴染みやすい保護色となり外敵から身を守るのに好都合でした。
それに対し、サバトラの毛色はグレー系と目につきやすく、外敵に狙われやすかったことから、自ら身を守るために慎重で強い警戒心を持つようになったサバトラと、それとは逆に身近にいる人間に守ってもらおうとして、人懐っこい性格になったサバトラがいるようです。
サバトラの飼育に向いてる人はこんな人!
1.気難しくて警戒心が強いサバトラの飼育に向いている人
このタイプのサバトラの飼育にむいている人は、サバトラの性格を理解して何ごとにも気長に待てる人が向いているといえます。
2.おっとりしてて友好的なサバトラの飼育に向いている人
こちらのタイプのサバトラなら、気持ちの切り替えが上手で、猫とほどよい距離を保つことができる人が向いているといえるでしょう。
サバトラの飼育のコツは?
1.気難しくて警戒心が強いサバトラの飼育のコツ
家族が多かったり、多頭飼いには慣れるまでの時間が必要です。
環境や人に慣れるまでにサバトラが受けるストレスは、人間には計り知れないと思います。
なるべくならこのタイプのサバトラは、単頭飼いが望ましいといえるでしょう。
2.おっとりしてて友好的なサバトラの飼育のコツ
おっとりしたタイプのサバトラの飼育はそれほど難しくありません。
ただし、いくら友好的な猫といっても多頭飼いだと話がかわります。
猫同士にも相性がありますので、安易に一緒にしないようにしてください。
サバトラの飼育で気を付けたい3つのポイント
1. 肥満
一般的な猫で成猫の場合、体重は3〜5kgといわれていますが、サバトラには食欲が旺盛な子が多いといわれ、8kg以上にもなる巨漢の子もいるようです。
たしかに少し太めのほうが猫は可愛いですが、人間と同じく猫の肥満も健康によくありません。
よく食べるからといってフードやおやつを求められるがままに与えてしまわないように、ご飯を与える時間をきちんと決めるなどして飼い主が気を付けてあげましょう。
また、高カロリーなキャットフードは太りやすくなります。
かと言って一般的に売られているダイエット用のフードでは、猫にとって大切なタンパク質や他の栄養素がたりません。
できれば低カロリーで高タンパク質なプレミアムキャットフードを与えてあげてください。
2. 構いすぎ
基本的に自分の気が向いたときにしか寄ってこない自由奔放で気まぐれな猫。
サバトラもしかり、自分だけの時間を持ちたがります。
人間の方から一方的に寄っていってスキンシップとばかりに、執拗に撫でたりべタベタ触って構い過ぎたりすると、かえってストレスになるようです。
抱っこされるのが好きなサバトラも稀にいるようですが、そうでない場合は猫にとっては「嫌なこと」でしかありませんので、上記に書いているサバトラの性格を見極めて接するようにしましょう。
3. 過度に暴れる
どの猫も子猫のときは活発に動き回り爪であちこち傷つけたりしますが、特にサバトラの場合は駆け回ったりよじ登ったりと猫本来の狩猟本能がそうさせるのか、やんちゃな子猫が多いようです。
あまりにも目に余るようでしたら、動物病院などで前足の爪をカットしてもらうのも選択肢の一つです。
もちろんこのような状態がずっと続くわけではなく、個体差はあれ歳をとるにつれて落ち着いてくるので、大きなケガをしないように気をつけてあげましょう。
サバトラを飼う魅力は?
鯖のような毛色と模様、額のⅯ字が印象的なサバトラ。
警戒心が強すぎて不意の出来事に怯える姿を見てしまうと、飼い主としての正義感が湧いてきます。
でも、一度心を許したら従順な犬のように、側を離れないサバトラもいるようです。
もちろん、人懐っこいサバトラもゴロゴロと甘えてくれる癒しの時間を共有できて、信頼関係もさらに深まること間違いありませんよ。
まとめ
サバトラとは、魚の鯖のような銀色の地毛に黒い縞模様があるのが特徴で、奈良時代に中国から輸入した猫から派生したキジ猫がもとになったのがサバトラです。
サバトラの性格2大特徴は、気難しくて警戒心が強いサバトラと、おっとりしてて友好的なサバトラ。
サバトラの性格が2極化になったのは、毛色に違いで外敵に見つかりやすいかそうでないかが関係している。
気難しくて警戒心が強いサバトラの飼育に向いてる人は、何ごとにも気長に待てる人。
おっとりしてて友好的なサバトラの飼育に向いてる人は、気持ちの切り替えが上手で猫を構いすぎない人。
気難しくて警戒心が強いサバトラを飼育するコツは、環境や人間に対して慣れるまでに時間がかかる、単頭飼いが望ましい。
おっとりしてて友好的なサバトラを飼育するコツは、多頭飼いは相性もあるので慎重に。
サバトラの毛色の特徴は、鯖のような黒い縞模様、額にあるⅯ字、目の縁から伸びたクレオパトラのようなアイラインがある。
サバトラは毛色の濃淡で4種類に分類される。
サバトラを飼う魅力は、両極端な性格をふまえて日々接したその先の関係に、変化が見えて飼い主としての喜びになるのが魅力です。