猫が欲しい方に捨て猫を拾ったり、友達にもらった場合の注意点、販売形態によるメリットとデメリットなどをまとめています。猫を初めて飼おうとしている方や新たに飼いたいとお考えの方など、猫を購入される際に参考にして頂ければと思います。
ペットショップ
猫を扱うペットショップには、個人経営の小さな店舗からチェーン展開しているような大型の店舗などさまざまです。ただ、ほとんどが犬の種類は多く扱っていますが、猫となるとそこまで扱っている種類が多くないのが実情です。
それでは、ペットショップで猫を買うメリット・デメリットをご紹介します。デメリットに関しては、全てが当てはまる訳ではありませんが、このような事もあると言うアドバイス的な見解です。
- 気軽に見られる、選べる
- 人や騒音に慣れている
- 色々な種類が見れる
- グッズも一緒に購入できる
- 子猫の親が見れない
- 契約上のトラブルに注意が必要
- 店舗によっては販売までの素性が不透明
- 販売形態や扱い方によって病気が心配
- 猫について詳しいスタッフが少ない
ペットショップで買うメリットは
ペットショップでの購入のメリットは、何といっても猫を間近で見て触れるところではないでしょうか。しかも欲しくなったら直ぐにでも購入できることです。
欲しい猫種の取り扱いがない場合は、取り寄せが出来るかどうかお店に尋ねてみても良いでしょう。ただし、珍しい品種の場合は取り寄せが不可能だったり時間がかかったり、入手できたとしても健康状態が万全であるとは限りませんので、あらかじめネットや電話などで問い合わせてみた方が良いかもしれません。
またデメリットとしては、可愛らしさに負けて衝動買いをしてしまう可能性があるので気を付けたい所です。衝動買いでもうまくいく場合もありますが、あとから冷静に考えると買える環境になかったなんてこともあるからです。
また、ペットショップによっては「乳離れもしていない幼い時期に親から離された子猫を販売している」場合や、様々なところから不特定多数の子猫が集めてこられるので「病気が蔓延しやすい」などの心配があります。
良いペットショップとは?
ペットショップは様々な動物たちを取り扱っている以上、ある程度の動物のニオイがするのは仕方ありませんが、お店が動物たちを生き物として大切に取り扱う気持ちがあるなら、店舗内や動物たちが置かれているケースやゲージなど、掃除が行き届き清潔に保たれているかどうかがポイントです。
またお店にもよりますが、販売員が犬については詳しくても猫についての知識が浅い事がまれにあるようです。訪れる客さんの中には初めて猫を飼うと言う方もいらっしゃいます。販売員としてその様なお客さんに対して「猫の扱い方」「習性」「病気」などに正しいアドバイスができるようにしっかりと指導されているかどうか購入の際に確認する事が大事になってきます。もし猫初心者に対して、猫の知識が浅いとなると店舗として信頼性に欠けてしまいます。
良いペットショップの見分け方まとめ
- 店舗内が清潔である
- ひどいニオイがしない
- 猫を入れてあるケージや食器、トイレなどがキレイに保たれている
- 猫について詳しいスタッフがいる
ペットショップでの購入時(契約時)の注意点
世界的に認知されている主な愛猫団体とは、CFA(キャット・ファンシャーズ・アソシエーション)TICA(ザ・インターナショナル・キャット・アソシエーション)です。これらに登録しているクラブの血統書が発行されている猫でしたら、血統的には安心といえます。また、購入後に体調が悪くなったり、死亡してしまった時の「生命保証」がきちんとしているかも確認しておきましょう。
購入時の注意点まとめ
- 世界的に認知されている愛猫団体の血統書であるか
- 生命保証がきちんとされてるか
ブリーダー
ブリーダーとは猫の繁殖を専門的に行っている個人や団体のことをいいます。もし特定の猫種を探しているのでしたら、その猫種だけを専門に繁殖しているブリーダーから購入される事をおすすめします。
ただ、ブリーダーにも猫のことを大切に考えて繁殖、飼育を行っている良いブリーダーと、金銭目的で猫の事を最優先に考えずに無理な繁殖をしている悪質なブリーダーも存在しているのも事実です。
- 特定の猫種を育てるプロなので安心
- 見た目だけではなく、いわゆる「良い子猫」に出会る
- 血統が明確で優れた猫と巡り合える
- 疑問など親身になって応えてくれる
- 飼育環境が分かる
- 子猫の性格や健康状態が明確である
- 特定の猫種でも複数から選べる
- 購入後の相談にも応じてくれる
- 血縁関係がある両親が見れる(親猫も同居の場合)
- 中間業者を通さなので適正価格で購入できる
- 多品種ではなく特定の品種のみが多いので猫種の選択肢がない
- 気軽に見学することは難しい
良いブリーダーとは?
ほとんどの猫のブリーダーさんは、ペットショップより低い価格設定をされています。また、その猫種の特徴や普段の手入れの様子など詳細を直接教えてもらえます。
逆に、悪質ブリーダーを見分ける判断材料は何か?単純に「良いブリーダーとは?」の真逆であると言えますが、その他に利益追及のため次々と無理な出産をさせたり人気の猫種だけを繁殖させるブリーダーです。
ブリーダーの元で育てられる事で親兄弟と一緒に過ごすことはもちろん、幼い子猫のうちから人との関わりがあることで初対面の人を受け入れやすかったり、猫同士のコミュニケーション力や社会性が養われると思います。
ブリーダーさんは猫の育ての親ですから、長期にわたるお付き合いができそうな人柄かどうかも確認しておきたいポイントです。気を付けたいのが、一方的に猫自慢をしてくるブリーダーさんです。
猫の優れている所やショーで活躍した話ではなく、新しい飼い主さんに対して引き取られる猫のこれからの生活に必要な情報を話してくれる方かどうか見極めてください。
良いブリーダーの条件まとめ
- 最低でも2ヶ月以上にならないと子猫を渡してくれない
- 飼育施設の掃除が行き届いて臭くない
- 狭い部屋や屋外で多数の猫を育てていない
- 希望すれば欲しい猫の様子を何回も見学させてくれる
- 連絡などの対応が早い
- 引取った後でも質問を受けてくれて誠実な回答してくれる
- 希望すれば血統書を見せてくれる
- 飼いたい猫の親兄弟が元気で幸せそうにしている
- どの猫もキレイである
- その猫種に関しての知識が豊富
- ワクチン接種などの健康管理がしっかりしている
- 良い所ばかりではなく悪い所(性格や遺伝体質など)も説明してくれる
動物愛護施設
動物愛護施設にいる猫達は、飼育放棄や引っ越し、猫の出産、捨て猫、野良猫など境遇は様々です。
まずはお住まいの地域の動物愛護施設をネットなどで検索して、信頼できる団体かどうかを事前に調べておくと良いでしょう。また、市が運営する保護施設などもありますのでそちらに問いあわせてみても良いと思います。
譲渡にあたっては、条件があるところもありますので確認しておきましょう。市や団体のHPに定期的におこなわれている譲渡会の日時が記載してありますので確認の上、参加して下さい。
- 気軽に見られる
- 色々な猫から選べる
- 成猫を望まれている方にはおすすめ
- 譲渡の際は負担金なし
- ほとんどが雑種なので血統書が付くような猫は望めない
- 子猫は少ない
譲渡会では猫を直接見ることができるので、猫との相性なども確認できると思います。
言うまでもありませんが、殺処分される犬や猫を無くすために、動物愛護センターなどではできるところまで諦めることなく頑張っています。
里親募集
捨て猫や野良猫が生んだ子猫を個人で保護して引き取り手を探したり、個人レベルで譲渡が行われています。情報源は主に、地域のフリーペーパー、ネットやペット雑誌などの掲示板、知り合いやボランティアなどです。
保護されるまでの過程が不明だったりすることから、何かしらの病気があったり遺伝的な奇形がある事も否定できませんので、引き取り後は早めに動物病院を受診されることをおすすめします。
また、猫風邪を引いていることが多いので、その後遺症が残っている場合も考えて病院で診てもらいましょう。
- 性格など詳しく記載されている
- 年齢の幅が広い
- 殺処分される猫を減らすことができる
- 費用が安くすむ
- ほとんどが雑種である
- 保護主と人間関係が生じる、
- 手順が多くて大変(お見合い・お届けのための訪問・身分証確認・誓約書署名などは、”里親詐欺の予防”や、猫の譲渡に必要なものです)
飼い主によって違ってきますが、ほとんどがそれまでにかかった動物病院の費用などの必要経費程度で入手することができます。
子猫の時期は何かとヤンチャで手を焼くことが多いですが、成猫のような落ち着きが出て来て性格も分かりやすいと、飼う方も安心して迎え入れる事ができると思います。
保護猫カフェ(猫カフェ型シェルター)
ここでご紹介するのは以前からある猫カフェが保護猫の里親探しも兼ねた店舗のことです。
動物愛護センターに持ち込まれた後、保護団体によって引き出された猫や、無理な多頭飼育崩壊から助け出された猫、ビルの谷間に捨てられていた猫、道端などで怪我や病気でうずくまっていた猫、飼育が困難になったブリーダーさんから引き取られた猫などが主です。
ほとんどが雑種ですが、ブリーダー放棄や飼い主さんが急逝した場合、まれに純血種の子達もいます。
- 多頭飼育されていることで、人間や他の猫に慣れており十分な社会性が身についている
- 血液ウィルス検査、混合ワクチン、寄生虫駆除、加えて成猫の場合は避妊去勢手術も済まされている(里親になる際の費用はそれらにかかった25,000円~32,000円前後です)
- 実際に見て触れるので相性が確認できる
- 気軽に見にいける
- 店舗にくるまでの経緯が不明のため、親猫の種別や持病がある猫かもしれないこと
- ほとんどが雑種である
色んな猫と直接触れ合えることで、猫の性格や容姿を確認できたり、お子様のアレルギーの有無や苦手かどうか怖がらないかなど里親になる前に家族との相性を前もって確認できるので安心です。
ネットで購入
お店などにわざわざ足を運ばなくても自宅のパソコンからたくさんの情報が見られ、一度に色んな通販サイトを比較検討できます。
しかし、ネット上の情報が100%信用できるものかどうかは注文した猫が実際にやってくるまで、期待より不安な気持ちの方が多いかもしれません。HPに掲載されている写真や動画で選んだ猫とやってきた猫が違っていたりする可能性も考えられます。
ネット通販といっても「子猫を繁殖しているブリーダー自身がサイトを運営している」もしくは「サイト運営者とは別の中間業者が存在していて注文があった子猫をどこからか探して入手する」など、ネット通販には色々な経営方法がある事を知っておいてください。
- 自宅でパソコンから簡単に注文できる
- 本当に注文した猫が届くのか不安が残る
- サイトを運営している情報が信用できる確認が必要
- 様々なトラブルが発生しやすい
良いネット通販の見分け方
動物をネットで販売するにあたって、動物取扱業の登録が必要となりますので、登録されている所在地の保険所や愛護センターなどで動物取扱業の番号を確認して、実際に存在している販売者なのか面倒でも必ず確認しましょう。
些細な事でも不安に思っている事や色々な質問をして、サイト運営者からの返事が的確であるか、誠実であるか、迅速であるかなどを確認しましょう。また、猫や飼育環境の見学に対して応じてくれるようでしたら信頼がもてて安心できる販売業者といえるでしょう。血統書についても認知されている愛猫団体からのものであったり、万が一購入後に体調を崩してしまった時の生命保証などがきちんと付いているのか確認しておきましょう。
トラブルが発生する場合も!?
動物を販売しているサイトに限らずネット通販には実際の店舗が存在しない場合があったり、販売ホームページのURLやメールアドレスが、予告もなしに突然使えなくなったり、販売ホームページ自体が消えてしまうなどの問題も実際に発生しています。血統書が届かない、体調が悪くなって連絡しても繋がらないなどのトラブルが考えられますので購入は店頭で購入する以上に慎重になならなければいけない事を念頭に置いて欲しいと思います。
もちろん、正当な信頼できる販売をされている運営者もいらっしゃいますので、色々な販売サイトを見られることをおすすめします。
ペットショップ以外で猫を引き取る際には、どのような経緯で保護されたか、それまでの病歴や通院記録があれば控えておきましょう。その時に健康診断、ワクチン、ウイルス検査などが済んでいない場合は、早めに動物病院を受診して、必要な処置を受けておきましょう。
拾った猫を飼育する
拾った猫を飼育する場合は早めに動物病院で受診しましょう。その時に駆虫、検便や病気の有無の確認、病気があれば治療してあげましょう。必要な時期が来たらワクチンや去勢・不妊手術を行いましょう。
猫の飼育やしつけに関しての勉強をすることも大事です。過去に猫を飼育した経験があればまだしも、初めて飼うのであれば最低でも1冊は猫の飼育本などを購入してみてください。
もちろん猫の飼育に適した住環境を整えることも大事です。
猫が室内だけの生活でも満足できるようにキャットタワーを購入したり、家具の配置で段差を作るなど、猫が好む高い場所を用意してあげましょう。猫が不用意に外に出ないように網戸・窓などにストッパーをつけることも必要です。
猫の健康状態の見分け方
「今の猫の状態」を見た目だけで判断できるポイントを5つ挙げておきます。(これはあくまで簡易的なものです)
1)運動能力
生後2ヶ月以上の子猫では、バランス良く歩いたり走ったりと安定感があります。後ろから歩く姿を見て、腰骨の動き方がリズミカルで左右均等かどうか確認しましょう。
2)お尻
下痢気味だと、お尻やその周辺が汚れていたり、ただれや肛門の緩みがあります。
3)セルフグルーミング(自分で体の毛を舐める仕草)
猫によっては、あまりお手入れをしない猫もいますが、体調がすぐれない時などはセルフグルーミングをしなくるので注意して見ましょう。
4)好奇心があるか
猫は本能から動くものに素早く反応します。動くオモチャに飛びかかって食い付いていくほどの好奇心が旺盛であれば、心身ともに健やかで安定している証拠です。
ですが、中には初対面だったり、人の話し声に警戒したり、他の猫が遊んでいるところに入っていけないなど、興味があっても遠目から眺めている大人しい猫もいますので、消極的で他の猫と遊ばないからと言って病気を心配する程ではありません。 猫にも生まれ持った性格がありますので「ありのまま」を受け入れてあげましょう。
5)食欲と睡眠
健康な猫はよく食べ、良く寝るなど生活にメリハリがあります。
まとめ
いかがでしょうか?
それぞれの猫の入手方法でのメリット、デメリットを簡単に紹介しましたが、動物を飼うのは「尊い命」預かるとということです。飼い始める前に猫とどんな風に暮らしたいか、様々なシミュレーションを行い準備を整えて迎え入れるようにしてください。
飼い始めたのにお世話が大変だったり、気に入らないなど人間の都合で簡単に手放すような事が無いように願うばかりです。ペットとして人間と共に生きる動物たちは飼い主であるあなたしか頼る人はいないのですから。
いずれにしても、長い時間を生活を共に過ごす事になる猫との出会いの場をご自分に合った方法を選ばれて、あなたの元へやってきた猫を家族として大切に育てて頂きたいと思います。
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