今回は、猫を飼っている方の悩みの中で上位に入る『トイレのしつけ』のポイントや方法についてご紹介させていただきます。
また、トイレのしつけをすぐに覚える種類と覚えるのが難しいと感じる猫の種類とその際のしつけのポイントについてご紹介させていただきます。
猫がトイレを失敗してしまう3つの理由
1. トイレの仕方が分からない
猫は生まれた際に、親猫からトイレの仕方をしつけられる生き物となっています。
しかし、ペットショップから子猫の際にもらわれた子や、母猫と早々から別れた子はトイレのしつけがされていないことが多いため、トイレを辺り構わずしてしまうことがあります。
また、本能で猫は一度トイレをしたところを嗅ぎ付けてまたトイレをしてしまうため、トイレを失敗してしまいます。
その際は、トイレのしつけを飼い主さんが行わなければなりません。
2. 生活環境の変化
猫は大変デリケートな生物のため、ちょっとした環境の変化でストレスを溜めてしまうとトイレを失敗してしまうことがあります。
環境の変化とは以下のようなものが挙げられます。
・近所で工事が行われている
この場合にかかるストレスとは、工事による騒音や振動を猫は敏感に反応することにより猫は普段と違う環境であると感じてしまい身体的・精神的負担がかかってしまいます。
対処法としては、防音設備の整った部屋を用意してあげるもしくは、工事が終わるまでペットホテルでのお世話に頼るなどがあります。
・子猫や人間の赤ちゃんが増えた
猫を含むすべての動物は、赤ちゃんなどの存在を傷つけることはありません。むしろ、優しく愛でることのできることが動物の特徴となっています。
しかし、優しいことが猫にとって自分にストレスを溜める原因にもなります。
それによりトイレの仕方などが頭から抜けてしまい、してはいけないところでトイレをするようになることがあります。
猫のケアも考えながら、家族計画を立てていくことをオススメします。
3.トイレ自体が気に入らない
猫にも人間同様、好き嫌いなどの好みが存在します。トイレも同様で、この形が好きなど好みによってトイレへの感覚が変わってきます。
好きな形のトイレだと認識することや、使い馴染んでいるトイレであれば問題なくトイレのしつけができるのですが、高さや猫砂の具合が猫の好みとは違うとトイレのしつけが困難を極めてしまいますので、最初のうちはトイレを数種類用意してあげることをオススメします。
トイレを失敗してしまう猫の気持ち
1. ストレス
猫もストレスを感じてしまうと、泌尿器系や消化器官系に異常をきたすことがあります。
先述したようなストレスや、同居している動物との相性によりストレスを溜め込む猫が多いため、もし猫を複数飼っていたり他の種類の動物を一緒に飼っている場合は、喧嘩をしていないかを小まめに確認をしてトイレを異なったところで行っていた場合は別室で、猫を他の動物と鉢合わせることないよう気を使ってあげましょう。
ストレス解消のために飼い主さんがおもちゃで遊んであげるなどをしてあげると、猫は喜んで飛びつくのでオススメです。
2. 外に出られない
猫は本来、外の世界を自由に走り回る動物です。都会で猫を飼っている場合には、外に放浪させるなど危険な真似をさせるわけにもいきません。
しかし、猫は室内という小さな世界で動き回るのも限界があります。この場合は、簡単なアスレチックを作ってあげるなどして猫の行動欲求を満たすことが大切なこととなっています。
動き回ることができなければ、猫が不満を溜め込みトイレを異なったところで行って鬱憤を晴らすなどの行動を起こすことがあります。
しかし、この段階で叱るとトイレという行為を避けて膀胱炎などの泌尿器系の病気を引き起こす恐れがあります。
海外では、犬のように首輪とリードを着けて散歩をさせることもあるようなので、近所の散歩にはちょうど良いのでオススメです。
散歩をするだけでも、猫も犬もストレス解消になりますのでお時間のあるときに散歩に出かけることをオススメします。
3. 愛情不足
猫は、愛情を大いに欲する生き物となっています。
一般的に、放っておく方が良いというイメージを持ちがちの猫ですが愛情を注ぎ続けなければ猫がいじけることがあります。
愛情不足をもたらしてしまった場合には、トイレの異常などの体への影響が大きく出てきます。
1日10分から30分程度、猫に愛情を注ぐ時間を作って遊んであげることで、トイレや噛み癖などは自然に改善することが可能となります。
トイレをしつけやすい猫・覚えにくい猫
1. 覚えやすい猫
ここからは、トイレなどのしつけをしやすい猫の種類を正確とともにご紹介させていただきます。
・バーマン
この猫は青い瞳と白く美しい毛並みを持つ美しい猫として人気を博しています。
また、常に動き回って運動をするような生活をするのではなく、比較的大人しい生活態度と穏やかで飼い主を慕うことで有名な猫となっています。
その穏やかさと飼い主さんへの従順さゆえに、トイレのしつけや食事に関するしつけをすぐに覚えることのできる賢い猫となっています。
・ブリティッシュショートヘア
筋肉質な体に、丸顔が特徴の猫となっています。毛並みは青みがかっており、先端が丸くなっている尻尾を持っています。
性格はとても大人しいが、ネズミ狩りをして生活をしていたのでとてもたくましい面を持ちます。飼い猫として慣らされているお陰か、現在でも飼い主さんへの忠誠を忘れず言うことなら何でも聞く猫となっています。
そのため、トイレなどのしつけをしやすい猫となっています。
2. 覚えにくい猫
猫は従来より人間と共存してきて、飼い主さんと仲良くかつ良い主従の関係を確立することができるため、猫のしつけはとてもやりやすいとされています。
以下のような種類となれば、教えることに時間はかかりますが基本的に言って指導を行うことで覚えていきますので、根気よくお世話をしてあげることをオススメします。
・子猫
猫の場合、子供の頃にしつけることができれば大人になっても病気などにかかったときを除いてトイレは習慣づけることができます。
基本的に、犬とは違いしつけはとてもやりやすい動物ですので大人になってからは、ひっ掻くなどの癖をやめさせるところに力を入れることをオススメします。
猫のトイレの失敗で飼い主がしては2つのこと
1. 頭ごなしに叱らない
猫は大変忘れっぽい動物となっています。現行犯で叱ることや褒めることをしなければ、猫にとっては何故怒られているのかが理解できない場合が多くあります。
猫がトイレを失敗した際も、時間が経ってから発見し怒ることは猫にとって無駄なストレスを押し付けられることになります。
時間が経ってしまっている場合は、トイレをしてしまった場所を立ち入り禁止として猫に優しく問いかけるようにトイレを教えてあげることをオススメします。
現行犯で見つけた場合には、きつく叱った後にトイレの場所を教えてあげてしばらく放っておきましょう。
猫はさみしがり屋な面を持ちますので、いけないことをしたから飼い主さんが遊んでくれなくなったと認識することで、反省を促すことができます。
2. 統一性のないしつけ
昨日はトイレの場所が違ったから怒ったが、今日になって諦めてしまい怒らなかったというような統一性のないしつけは、猫など人間と生活する動物にとって生活習慣を定める際に迷いが出る原因になります。
よって、昨日トイレなどを失敗して叱ったのであれば、今日同じようなことをした際にも現行犯であるという前提条件を満たした上で、叱ってあげることで生活習慣として身につけることができます。
猫のトイレのしつけで準備するもの
1.トイレの形
猫を迎える際には、トイレと食事関係をしっかりと準備したうえで挑まなければなりません。トイレには様々な形が存在します。
キャリーバッグ型の囲まれた形のドーム型トイレや、上が吹き抜けになっておりドーム型と同様周りが囲まれているハーフドーム型トイレ、用を足すと汚れた砂と一緒に糞尿が別容器に落ちていくシステムトイレなどがあります。
どの種類のトイレにも、サイズに違いなどがありまた猫の好みによってはシンプルな箱型のトイレが良いなど、様々なトイレを探して吟味しなければならないデリケートなグッズとなっています。
ペットショップで展示されていた時に使用していたトイレなどを、店員さんなどに確認しておくことをオススメします。
2.猫砂
猫砂は猫や野生動物の本来の本能を重んじて作られたシステムとなっています。この道具は、飼い主さんの都合や猫の好みに合わせて合致したものを買いましょう。
猫砂には主に以下のような4種類のものがあります。
・ゼオライト
これを猫砂として利用する際は、自治体によってごみとして出すことのできる種類が異なるため扱う際には、細心の注意が必要となります。
・茶殻
茶殻を猫砂に使用する場合があります。同系統のものとして『使用済みコーヒー豆』が挙げられます。
これらは、人間のごみと一緒に出すことができリサイクル面でもとても優れている種類の猫砂として人気があります。
・木屑
木屑に関しては、畑などを持っている家庭であれば、植物へ与えることのできる環境に優しい猫砂として注目されています。
また、猫にとっても心地よいなどの理由で猫にも合う種類となっています。
・木粉
木粉は、繰り返し使うことが出来ますが飼い主さんの手間を増やすことがあり扱う際には十分気を付けなければなりません。
ゴミに出す際には、燃えないゴミとして出すことができ緊急時に置いておくと良いとされています。
猫のおしっこのサイン・タイミング
1.床を気にしている
猫は先述したとおり、砂の上で用を足すという本能を持っているため砂を探すために床を探っていることがあります。
その際には、トイレをしようと床を探って無意識に砂を探していると考えて猫をトイレに連れて行ってあげましょう。
2.体全体を屈めている
人間の子供であっても、トイレを我慢していると無意識に身体を屈めて耐えるようにして我慢していることを親が察することで、トイレに連れて行くという手順があります。
猫も、トイレの直前には堪えるために体を屈めていることがあります。
猫を頻繁に観察をして、トイレの時間間隔と屈んでいるか否かで猫のことを分かってあげることをオススメします。
3.タイミング
猫は、基本的に1日2~5回ほどおしっこをします。うんちの場合は、1日1回程度です。
猫の種類によってトイレの回数は変わってきますが、基本的に上記の回数を目安にトイレをしているかで、病気などがないかを調べることが出来ます。
以上にトイレが少ない場合などは、ストレスなどが影響して病気をしているとみて病院に連れて行ってあげましょう。
また、食後や寝起きなどにトイレを行くためその都度確認をしてあげることをオススメします。
子猫の正しいトイレのしつけの方法
1.トイレの場所を教える
猫は自分のトイレをした場所を、トイレの場所と判断するため子猫の時にトイレをしっかりと設備してあれば、そこに猫を連れて行きトイレをさせることから始めます。
また、失敗してしまっても怒ることなく繰り返しトイレの場所に連れて行き用を足すことで覚えていきます。
2.かかる期間
猫はトイレを覚えるのが早いため、家に迎えてから遅くとも1週間以内に覚えることが出来ます。繰り返しトイレを覚えさせることで、すぐに覚えることが出来ますので安心して迎えてあげましょう。
大人の猫の正しいトイレのしつけの方法
1.ステップ
大人の猫も子猫同様、しつけてしまえばトイレは早く覚えることが出来ます。猫の様子を飼ってから最初に、トイレや食事関係を観察してあげることで猫のことをよく知ってあげましょう。
まずは、繰り返しトイレに連れて行ってあげて、用を足させてあげましょう。トイレを覚えさせてあげることで、すぐにトイレをしつけることが出来ます。
2.かかる期間
大人の猫もトイレを覚えるまでに、1週間とかからず覚えることが出来ますので、じっくりと付き合っていきましょう。
しかし、大人の猫も子猫も病気の時にトイレのバランスを崩すことがありますので、注意して見守ってあげることをオススメします。
トイレのしつけ中にトイレを失敗した時のいい対処法
1.粗相をした箇所の対処
猫は自分のトイレの臭いを察知して、トイレをそれ以降同じ場所に用を足すので、おもらしをした場所に消臭スプレーやお湯で濡らした布でふき取ることで臭いを取り除いておきましょう。
ソファーや衣服などにおしっこをかけられた場合には、怒りを鎮めて素材やカバーを替えて臭いを消すことに力を入れましょう。
2.怒ってはいけません
先述したとおり、猫に怒ることは逆効果をもたらします。
現行犯で怒る際には、軽く言うということを意識しなければトイレという行為をダメなものと認識するため、泌尿器系の病気にかかる原因となりますのでご注意ください。
外出中に粗相をした際には、怒らず冷静に後始末をしましょう。根気の良さが猫との生活での見せ所になる事を、頭に入れて覚悟をして猫を迎えましょう。
猫のトイレのしつけの飼い主の心構え
1.トイレをきれいに保つ
猫と生活し、トイレをしつけする際にはトイレをきれいに保つことが大切です。猫は好みにうるさいため、清潔で自分好みのトイレでなければ用を足すことを拒否することがあります。
飼い主さんは半日に一度、長くて1日に1度猫砂の手入れをしてあげましょう。
2.怒らない
先より、何度も書いてますが猫を怒ってしまえばいじけてしまいそれが体調を崩す原因につながりますので、しつける際には怒ることをせずできるだけ優しくしつけてあげましょう。
3.根気よく付き合う
猫を飼う上で、トイレをしつけることは大変ではありませんが、一度間違ったことで覚えてしまうと修正するためにも長く、トイレのしつけをしてあげましょう。
根気よく付き合うことが良い猫との関係性を築いていくことが出来ます。
今回のまとめ
猫がトイレを失敗してしまう理由
トイレを失敗してしまう猫の気持ち
トイレをしつけやすい猫・覚えにくい猫
猫のトイレの失敗で飼い主がしてはいけないこと
猫のトイレのしつけで準備するもの
猫のおしっこのサイン・タイミング
子猫の正しいトイレのしつけの方法
大人の猫の正しいトイレのしつけの方法
トイレのしつけ中にトイレを失敗した時のいい対処法
猫のトイレのしつけの飼い主の心構え